僕が近視になった理由
僕は、今でこそ強度の近視だが、小さいころは、両目とも1.5の視力があり、
メガネをかけるようになるなんて想像もしていませんでした。
でも、近視になったのには訳があるんです。
勉強?・・・・・・・・・・・・・・・これだけは断じて違います。(汗)
主にテレビの見すぎと本の読みすぎなんですが、
実は、意識的に近視になろうと努力(?)をした結果なのです。
小学校5年生のときでした。クラスにk子ちゃんという可愛い子がいました。
K子ちゃんは、とても頭が良く、当時学級委員とかになる子はほとんどが頭のいい子でしたが
K子ちゃんも例にもれずいつも副委員長をしていました。(委員長はたいてい男の子がなっていました。)
そして、コーラス部に入っていて、その美声はカナリヤもカクヤと思わせるほどでした。
そして、僕の好きになる子の条件は
1.頭のいい子
2.あまり太っていない子(僕がガリガリだったから)
3.歌のうまい子(僕は極度の音痴で歌のうまい子にあこがれていました。)
というもので、K子ちゃんはそれのすべてに当てはまるまさに僕の理想の人でした。
僕は、当然の成り行きでK子ちゃんに恋をしました。
初恋。ですね。・・・・・・ちょっと遅いですか?
頭の中はK子ちゃんですべてが埋め尽くされたように、起きているときはK子ちゃんのことを考え、
夢の中ではK子ちゃんのことを想い、まさに人生バラ色のようでした。
もちろん小学生の僕には告白する勇気なんてありません。
ただ、教室の隅からチラチラと顔を盗み見ては満足をしていました。・・・・・・(ウブですねー)
そのK子ちゃんが、あるときから授業中にメガネかけるようになりました。
可愛いピンク色のメガネケースからめがねを取り出し、小さな顔にかけるそのしぐさは、とても可愛いものでした。
僕は、そのメガネに嫉妬を感じたぐらいです。
そして、僕もメガネをかけたい。K子ちゃんと同じように授業中だけメガネをかけるようになりたい。
メガネをかける喜びをK子ちゃんと分かち合いたい。(?)と、思うようになりました。
それから、僕の近視になるための、涙ぐましい努力 が始まりました。
テレビは30cmの至近距離からながめ、本は薄暗いところで、目に思いっきり近づけ読み、
という努力を、大リーグボール養成ギプスを付けた星 飛雄馬もカクヤと言わんばかりの根性で続けた結果、
見事、!視力は急速に悪くなり、僕はメガネを手に入れました。
ワクワク!これで、K子ちゃんが授業中にメガネをかける同じ感覚を共存できる!
僕とK子ちゃんは一心同体だ!!
まさに天にも上らんばかりの喜びです。
授業がはじまりK子ちゃんがいつものようにメガネをケースから取り出します。
僕も机の中からメガネのケースを取り出します。
K子ちゃんがその小さな顔にメガネをあてがいます。
僕も、このひ弱そうな顔にメガネをあてがいます。
この喜び!この喜びを味わうために、涙ぐましい努力を続けてきたのです。
努力はむくわれました。!!!
そして、僕は5年生のあいだ、授業の喜びを感じつづけました。
しかし、・・・・・いいことは長くは続きません。
6年生のクラス替えで僕とK子ちゃんは離れ離れになってしまいました。
同じクラスにいるときでさえ、ろくすっぽ話しをしていないのですから、クラスが替わってしまっては話しをするチャンスなどほとんどないに等しいです。
僕の初恋はこうして終わりました。
後に残ったメガネケースが妙に情けなく、しばらくは放心状態の毎日でした。
そして、今、僕の視力左、0.03 右、0.06 強度の近視、そして、強度の乱視。・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・ハァ〜・・・・・・・・・情けない。
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