PCカードスロットを増設
PT110はType 3 ×1 or Type2 ×2のPCカードスロットを持っていますが、
Type 3 HDDを装着してしまうと他にPCカードが差せません。
タイプアダプタを使ったり、本体を改造してType 3 HDDを上段スロットに内蔵
してしまえばいいのですが、タイプアダプタを使うと携帯性に難が、HDDを内蔵すると
キーボードが浮き上がってしまい見た目にあまりよろしくないという欠点があります。
この方法は見た目と携帯性を最大限考慮したPCカードスロットの増設方法です。
考え方としては、普段ほとんど使用しない内蔵モデムを取り外し、その空いたスペースに
PCカードを挿入する、です。信号は上段の既存のPCカードスロットとパラレルに繋ぎますので
3スロット同時使用はできません。しかしType 3 HDDで運用中は上段スロットは未使用なので
良しとします。
実際の手順は以下の通りです。
- PCカードスロット用コネクタを入手する。(0.65mmピッチ、一列配列のもの)
- PT110を分解する。(徹底活用ブック等、文献を参照してください)
- 内蔵モデム/電話関連部品を取り外す。
- PCカードスロットを取り外す。
- 金属フレームの加工(メイン基板とかも一時的に外した方がいいですね)。
- プラケースの加工
- PCカードスロットにコネクタを増設。
- 組み立てる。
では各手順について写真と共に解説しましょう。
一部フォーカスが甘いですが勘弁してください。
内蔵モデムを外した所です。既にケース、LCD等は外してあります。
外したPCカードスロットと増設用のコネクタです。
増設用のコネクタはPT110と同じ物を私はジャンクで入手しました。ThikPAD(機種不明)の
ポートリプリケータの基板です。オマケとして16Mbit DRAM(16160)が4個付いていました。
カメカメメモリ増設に使えるので超ラッキイでした。
金属フレームです。切断の振動や金属クズの部品への影響が心配されるのでヤバそうな基板は
全部外してあります。
切断したフレームです。コンパクトフラッシュのすぐ上の所を切断します。
コネクタを増設したPCカードスロットです。信号線は上段スロットのものをパラに
ハンダ付けします。0.65mmピッチで68本の配線です。ここが一番の難所です。
配線後、強度確保の為にエポキシ接着剤で固定します。カードの抜き差しのストレスが
心配ですが、まあなんとかなるでしょう。
増設したPCカードスロットをバラックで組んだPT110に取り付けます。
PCカードを差した所。増設スロットは裏差しでしかも2〜3センチはみ出てしまいます。
プラカバーもこうやってPCカードが差せるように穴を開けます。
プラカバーを取り付けて、カードを差したところ。
増設部分の拡大図です。裏側になったChipCardが情けない(^^;)。
コンパクトフラッシュ側から見た画像。コネクタ付近はカードや基板保護の為にプラ板で仕切るつもりです。
これはオマケ。カメカメ増設したメモリのRASの配線。BGAのレジスト削るのも根性いりますね。
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