三声のインヴェンション(シンフォニア)について

シンフォニアという題名はバッハ自身がつけたものですが、
多声部の器楽曲といった意味の他には形式的な意味は無いようです。
二声のインヴェンションと違い、さらに一声部増えることになります。
たった一声部あるかないかの違いではありますが、いざ演奏してみると、
格段の困難さがあります。
ふたつの声部を片手で演奏したり、真ん中の声部を右手と左手の
共同作業によって演奏しなくてはならないことが起こります。
このことから、各指の音楽的な独立性が非常に要求されてくるわけです。

No.5 変ホ長調について

左手のいわゆるバスオステイナートに支えられて上二声がゆったりとした、
二重奏を展開してゆきます。
この曲は装飾音の扱いが大変むずかしく、演奏者によってさまざまに
装飾音の解釈がなされています。


inventio
(第1曲三連音符を主にした自筆譜)

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