三声のインヴェンション(シンフォニア)について

シンフォニアという題名はバッハ自身がつけたものですが、
多声部の器楽曲といった意味の他には形式的な意味は無いようです。
二声のインヴェンションと違い、さらに一声部増えることになります。
たった一声部あるかないかの違いではありますが、いざ演奏してみると、
格段の困難さがあります。
ふたつの声部を片手で演奏したり、真ん中の声部を右手と左手の
共同作業によって演奏しなくてはならないことが起こります。
このことから、各指の音楽的な独立性が非常に要求されてくるわけです。

No.15  ロ短調について

三声のインヴェンションの中であまりにも有名な曲ですね。
全体的にフーガ的というよりも、もっと自由なスタイルになっています。
32分音符の分散和音は鍵盤楽器の華やかなイメージにぴったりです。
ただし、この32分音符は演奏が大変難しいと思います。
特にピアノで演奏する場合は要注意です。


inventio
(第1曲三連音符を主にした自筆譜)

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