このサイトでは韓国人人名に対して下記のような表記をしております。これは当該人名の読み方をなるべく韓国での読み方に近いように、カタカナで表記したものです。しかし韓国語の発音をカタカナ(つまり日本語)で表記するには限界があり、これらはあくまで参考程度です。
下記の例のように、故金日成は姓と名のあいだで連音が発生して実際には「キミルソン」と発生されます。しかしこのとおりに表記すると姓と名の区別がむしろ煩雑になるので、姓と名の間で起こる連音は表記しません。金泳三(キミョンサム)元韓国大統領もこの例にならうと「キミョンサム」となりますが、このサイトでは金泳三(キム・ヨンサム)とします。
名前で発生した連音は、このサイトではいま現在2つの表記方法を試みています。金文煥(キムムナン)という人名を例に挙げますと、これら3つの漢字はそれぞれ金(キム)+文(ムン)+煥(ファン)と読みますが、実際には「キムムナン」と発声されます。そこで以下の方法を考案しました。
いま現在、このサイトではほとんど上段の例にしたがって苗字と名前の区別のみの表記を行っておりますが、場合によっては下段の例、苗字と名前の漢字それぞれの読み方を列挙する方法をとっているものがあります。いずれの方法がより適正なのかはまだ判断がつかないので、混在しているわけです。そもそも日本語での表記に限界のあるもですからいくら精度を追求してもしょうがありません。たとえば詩人の朴ノヘ(パンノヘ)をこのサイトの表記どおりに「パクノヘ」と発音しますと、現地ではいったい誰のことをさすのか通じない場合があります。苗字と名前の間で連音が発生して「パンノヘ」となるからです。韓国語の発音の変化を理解するには、当然のことながら韓国語に対する知識を必要とします。
ここでの表記方法はあくまでもこのサイトのドキュメントを読むときの便宜をはかるためと、サイト内で一貫した表記にするための方策です。
韓国語では語頭にくる文字は濁音にしないという約束があります。しかし、同じ文字であっても語頭では無く二番目ないし三番目にくると、その文字は濁音化する傾向があります。例をあげて説明します。
姓が「孫」で、名を「鎮淑」という人物(女性名です)を想定しましょう。苗字は「そん」と読み、名前は「ちんすく」と読みます。もしこの女性に対して苗字を抜かし、名前のみで「鎮淑さん」と呼ぶ場合は「ちんすくさん」と発音します。ところが姓と名前をいっしょにした場合には「そんぢんすく」さんとなります。つまり「ちんすく」という名前の最初の字である「ち」の音が、語頭に別の文字(この場合は姓である「孫」)が来ることによって濁音化し、「ぢ」の音に変化するのです。
もう一例、「李芳雨」さんという人物(こんどは男性名です)を想定しましょう。読みは「李」が「い」で、名前の「芳雨」は「ぱんう」です。先ほどの例と同じで、この人物を名前のみで呼ぶ際には「ぱんうさん」となります。ところが苗字名前と連続して発音するばあいには「李芳雨」さんは「いばんう」さんとなります。名前の「ぱんう」の「ぱ」が「ば」に濁音化するためです。
これらの人名をこのサイトでは漢字を併記して「孫鎮淑(ソン・ヂンスク)」「李芳雨(イ・バンウ)」と表記します。このことによって、逆に「・(中点)」をはさんだ場合の「ヂン=振」と「バン=芳」は、語頭に来るときは濁音化しないことを意味します。
具体例を示して説明します。「朴(パク)」という苗字を持つ人名は、ハングル「朴」字のパッチムであるキヨクが次に来る音を清音化します。つまり、朴鎮淑の場合は「ぱくちんすく」と読み、先ほどの例にあるように「ち」は濁音「ぢ」になりません。同じく、「朴芳雨」は「ぱくぱんう」と読みます。
正確には「李」は「り」と読みます。しかし韓国語では「ラ行音」が語頭にきた場合に発音が変わります。韓国で数の多いことで五本の指に入る苗字「李」さんは、「り」ではなく「い」と発音します。たとえば「李英姫」は「いよんひ」と読み、このサイトでは「李英姫(イ・ヨンヒ)」と表記します。同じく、「羅哲秀」さんは「羅=ら」では無く「な」と発音し、「柳慈馨」さんの苗字「柳=りゅ」は「ゆ」と読みます。これらは「羅哲秀(ナ・チョルス)」、「柳慈馨(ユ・ヂャヒョン)」と表記します。
ところが、もしこれらの人物に対して英語式に「ミスター」や「ミス」をつけて呼ぶと、李さんは「ミス・リー」になり、柳さんは「ミス・リュ」となります。語頭に来る・来ないで発音が変わるということをどうぞ理解してください。
このサイトでは「じ」では無く、「ち」に点々のついた「ぢ」を使います。その理由はハングルの「サ行」の音は濁音化することが無いからです。「孫鎮淑(ソン・ヂンスク)」や「柳慈馨(ユ・ヂャヒョン)」と表記します。
ハングルの発音に「長母音」と「短母音」というふたつの特性があります。たとえば「雪」を表すハングル「ぬん」と「眼」を表す「ぬん」では同じ「ぬん」でも子音と子音の間にある母音「う」の音の長さが微妙に異なります。誇張して書くならば雪の場合は「ぬぅん」であり、眼球は「ぬん」です。長母音は母音をちょっと長めに発音するということです。
しかし長短があるとは言え、この時間差は文字で表示するほどではありません。そこで、長母音と短母音の区別を「ぅ」で表すことはおこなわないことにしました。「柳」の場合は長母音ですが、そのまま「ゆ」と表記します。すみませんが、母音の長短はみなさまご自身で慣れていただくほかありません。
韓国では古風な漢字、いわゆる旧漢字を使用しています。このサイトでもなるべく現地での漢字表現に則して、いままで旧漢字を使用しました。しかし、検索の便宜を考えればこれは得策とは言えません。そこで漢字はすべて一般に使われている当用漢字に戻し、必要に応じて本来の旧漢字表現を行うこととしました。
たとえば劇作家"柳致眞"は"柳致真(ユ・チヂン:柳致眞)"と表記します。つまり当用漢字での表記を優先し、その読み方と本来の漢字表記を併記する方法です。同様に"劇藝術研究會"などの劇団名も"劇芸術研究会(劇藝術研究會)"と当用漢字で表記することにします。ただし煩雑になるのをさけて、これらはそれぞれのドキュメントで最初に出てきたときにのみ行います。コンピュータ・プラットフォーム間での文字コードの違い等を考えれば、旧漢字での表記にこだわる理由は無いようです。むしろ検索の便宜や読みやすさを考慮した方が良いだろうとの判断です。
韓国で使用している漢字のなかには日本で使用していない漢字があります。いままでに気のついた漢字を以下に列挙します。