つくば連絡会ニュース (No.2)

筑波大学教職員組合

2002年7月4日(金)  (No.2)
発行・編集責任者  西村繁夫
連絡先:内線5012 (齋藤静夫)
E−mail: wout@fweb.midi.co.jp


本年3月、筑波大学教職員組合は委員長名で、
『「再任用」制度についての要望など6項目申し入れ書』を提出し、
北原学長に回答を求めています。以下はその内の2項目です。


「再任用」希望者をすべて「再任用」すること。

 年金支給開始年齢が3年に1歳ずつ遅れて65歳になるので、60歳定年の職員(本学では技官・事務官の事務局職員、附属学校教員、附属病院職員の約2200人)にとって、「再任用」問題は本年度以降も引き続き重要です。
 2002年4月から導入された「再任用」制度について、昨年度は、10月16日に文部科学省から運用方針が示され、10月末日までに意志表示をせよ、という指示がありました。そのこと自体、人事院の示す日程からも大幅に遅れ、異常なことでした。また、フルタイムとパートタイムの選択を認めないなど、導入年度の該当者には著しく不利な条件に至った経緯がありました。任命権者は必ずしもその義務を負わないと言いつつも、『「再任用」を希望するものについては、その意欲および能力に応じ、できるだけ採用するように努めることが求められる』と言うのが、制度の趣旨です。過日の交渉で明らかにされた事前調査でも、現時点の本学では希望者が多くありません。希望者全てを「再任用」することは可能です。また、定員削減を理由に特定職場で「再任用」を認めないことも、不公正で、「再任用」を認めるべきです。

 一方、東京大学では、職員組合が年金支給との関係で職員の65歳定年を要望し、当局も、法人化に伴う人事関連事項としてこれを文部科学省に伝えています。


 附属病院の医療事故の再発防止のために、附属病院内において研究協力部の職員に医療行為に類する業務をさせないこと。また、附属病院内での業務に必要な人員の定数の確保に努力すること。


 本学附属病院において発生した3件の医療事故、医療ミスの一つについて、医療事故調査委員会は、「検体取違え」事故と呼んで報告しています。その後、研究協力部の職員が、附属病院において医療行為に類する業務を行っていることが明らかになりました。今後、同様な事態、すなわち附属病院内において医療職以外の職員に医療行為に類する業務をさせる事態が生じない様、適切な処置を講ずること、および附属病院と当該学系で具体的に行った改善措置について報告することを要求します。また、附属病院での医療事故は、単なる個人の責任問題ではなく、組織の構造上の問題です。職員個人の責任だけを問うようなことなく、組織の抜本的な改善を図るべきです。


“風通しの良い職場をつくろう、大切なことは民主自主公開”

大学改革を自らの手で−−今こそ教職員の結集を!        
執行委員長 鈴木 亨

 筑波大学教職員の皆さん。国立大学は,戦後最大の転機を迎えつつあります。私たちは,本学最大の職員団体として,全教職員の結集を呼びかけます。2004年4月に,全国の国立大学は「国立大学法人」として,国の機関から切り離されることが「予定」されています。文部科学省内は「新しい国立大学法人像について」を3月26日に発表し,国立大学協会も4月19日の臨時総会で,相当の反対論を押し切って了承の形を取りました。国立大学の法人化に向けての動きは,法的,手続き的に未解決の問題を多く抱えつつ,主権者である国民,当事者である大学教職員を蚊帳の外にしたまま,既成事実化が進んでいるのが現状です。
 国立大学の法人化は,単なる設置形態の変更にとどまらず,一連の大学改革の集大成と位置づけられています。その「改革」が,プラス方向に進むのか,あるいは大学にとって命取りになるのかは,予断を許しません。本学でもさる5月15日,「国立大学の法人化及び筑波大学の将来設計に関する説明会」*1が大学会館講堂で多数の教職員の出席のもとに開かれ,この問題に対する関心の高さが伺われます。本学は将来設計委員会に6つの専門委員会を設置し,検討を進めるということですが,委員自身にさえ,将来像をつかみかねているのが正直なところのようです。
 これまで,本学は成立の経緯とその特殊性から,多くの問題が放置されてきました。細分化された組織系統の硬直化は,制度疲労の限界に来ています。そうした中で,私たちは昨年来,学内を横断する組合の情報網,あるいは加盟する全国大学高専教職員組合(全大教)などの全国の情報から,さまざまな問題の解決の糸口をつかむことができました。
 本学の抱える多くの問題はまた,私たち自らが当事者となって解決していくことで,大いなる発展の可能性を秘めていることを教えてくれます。筑波大学の転機にあって,今こそ全教職員の結集をもって,問題解決にあたりましょう!

*1:組合は大学事務局に対し、欠席者のための「説明会」ビデオ貸出等を要望しました。「説明会」ビデオをご覧になりたい方は、お問い合わせ下さい。


☆大学における安全管理☆        

 PRTR法の施行、国立大学の法人化論議を契機に、法遵守による環境保全と職員・学生の健康管理への配慮がますます重要となっています。人事院規則で縛られてきた職員の労働衛生管理は、法人化すれば、労働安全衛生法の対象となります。
 大学はPRTR法の指定化合物の多くを使用し、PRTR対象事業者に該当します。ベンゼン(発ガン性物質)が年0.5トンを上回ると報告義務が発生します。ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素については、2年間の経過措置後に、1.0トンで報告義務が発生します。
  労働安全衛生法は、人事院規則と異なり、違反者には懲役刑までの罰則があり、しかも、違反当事者とその上位責任者・管理監督者の両方が同一罰を科せられる厳しい法規です。安全管理上の最重要事項は、法に適合する組織を作り、運営と活動を行わなければならないことです。(HO)


☆私たちの会の6月例会での話題紹介☆        

 技官問題について意見交換しました。技官は現在組織的には事務局の研協に所属しています。10月1日の図情大との統合に伴い、全学で4つ出来る予定の「○△等教育研究支援室」に所属が変わります。これとは独立した技官組織を構築してはどうかという問題提起がありました。一方、「法人化すれば就業規則で技官を任期制にできる」といったビックリする事を言う教員がいると報告がありました。
  法人化に際して必要になる就業規則や労使協定の案作りが大学事務局で始まっています。規則に意見を述べ、協約を結ぶ相手が、構成員の過半数を擁する組合かまたは過半数を代表するものです。この代表組織をどう構築していくかが議論されました。(SS)


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