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「白星姫・金星女、日の演劇舞台に主演でキャスティング」
イ・サンジュ記者/京郷新聞(2002/4/2)

わが国演劇界の代表的女優二人が、日本で企画した演劇作品の主演として電撃キャスティングされた。国立劇団の元老俳優白星姫(ペク・ソンヒ、72)氏と劇団美醜(ミチュ)所属のマダンノリのスター金星女(キム・ソンニョ、52)氏がその主人公。ペク・ソンヒ氏は平田オリザ作・演出の『その河を越えて、五月』に、キム・ソンニョ氏は福田善之作・演出の『慶応元年ちぎれ雲』にそれぞれ出演する。

これと関連し、ペク・ソンヒ氏は「いままで親善公演の形式で韓・日間の交流は多かったが、純粋に日本で企画された作品に国内俳優がキャスティングされたのは初めて」だと明らかにした。

特にペク氏の場合、日本の新国立劇場から最高のギャランティで〈お招き〉されて、国内の演劇俳優としては初めて日本の国立劇場の舞台に主演で立つことになる。

ペク・ソンヒ氏は「今年は韓・日ワールドカップ共同開催によって、自然と文化交流も活発になるようだ」とし、「今回のことを契機にして両国の演劇界がたがいに刺戟を受け、シナジー効果を出でることを期待する」と語った。

3日から11日まで東京の六本木に所在する俳優座劇場で公演されるキム・ソンニョ氏の『慶応元年ちぎれ雲』は、ある港湾都市を背景に魅惑的な女性の愛と生を描く内容。

ここでキム氏は出身はわからないが、美しい歌と容貌で人々を魅了する主人公〈ナビ〉役を演じる。

こんかいのキャスティングは何年も前からわが国のマダンノリを見てキム・ソンニョ氏の歌唱力と演技力に強い印象を得たというこの劇団のプロデューサー木山潔氏の強力な推薦でおこなわれた。

いっぽう、ペク・ソンヒ氏の『その河を越えて、五月』は日本の新国立劇場が韓・日文化交流プロジェクトの一環として企画した演劇。この作品にはペク氏のほかにイ・ナミ、ソ・ヒョンチョル、ウ・ヒョンヂュ、キム・テヒ各氏など、わが国の俳優がひとつの家族として出演、日本の俳優6名と呼吸を合わせる。

サクラの花が満開の漢江を背景にする『その河を越えて、五月』は、花見に乗り出した韓国人家族と日本の観光客がぐうぜん出会い、互いの文化的違いを理解して和合するという内容だ。日本の教科書問題などで冷え込んだ両国民の感情を勘案し、理念・政治的対立と葛藤は排除した。

日帝強占期に幼年時代を過ごしたというペク氏は「いまや韓・日関係では〈対立〉よりも〈和合〉が重要だという点で意見を同じくして、出演の提案を快く受け入れた」としながら、「劇中で心の壁をくずして虚心坦懐に話をひきいて行く〈オモニ〉の役割に共感する」と話した。

セリフは韓国語と日本語を混ぜて使用し、字幕を適切に活用して理解を助ける。

この作品は5月中に約半月のあいだ東京の初台にある新国立劇場で先に幕をあげ、6月には韓国の芸術の殿堂で公演を持つ計画だ。

練習のために25日に日本へ出国するペク氏は、「日本の新国立劇場が主導し国立劇団の俳優が出演する今回の公演は、民間劇団間の交流ではなく国家間の舞台芸術交流という点で意義がある」とし、「特に新国立劇場は今回のプロジェクトを3年前から準備してきたし、企画段階から私を内定していたという話を聞いて胸がいっぱいだ」と語った。