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「極右主義者らの非難を覚悟で描いた/マンガ家の中沢氏」
漫画『はだしのゲン』作家インタビュー/韓国日報2002年11月26日付

「戦争の被害者でありながら加害者である日本民衆の人生を率直に描いてみたわけです。二度と戦争と核兵器は容認しないという希望まで盛り込んだわけです」。原子爆弾の被ばく少年の生を描いて、日本だけでも5千万部以上も売れたマンガ『はだしのゲン』の作家、中沢啓治(63)さんが初めて韓国を訪問した。21〜24日、国内初演した日本ミュージカル『はだしのゲン』を観覧するために訪韓した同氏は25日、ソウル市鍾路区安国洞のヌティナムカフェで記者会見を持ち、創作の背景と訪韓の所感などを明らかにした。

同氏は「8月に漫画が韓国語に翻訳出版されたときに来たかったが、被ばく後遺症である糖尿病の症状がひどくてあきらめた」とし、「日本の植民地統治を経験した韓国に、日本軍国主義を批判した私の作品とミュージカルが紹介されてとても嬉しい」と話した。1973〜87年、日本の漫画誌「少年ジャンプ」に連載された『はだしのゲン』は、1945年8月の広島原爆投下と被害者の生活をリアルに描き、大きな話題を集めた作品。当時6歳だった作家は原爆投下地点からわずか1.3キロメートルの距離にいたが、コンクリート塀の下で遊んでいて奇跡的に生き残った。

「演劇人だった父もやはり監獄で1年6ヶ月の苦労を経験した反戦運動家」だという彼は、「政治的目的で行われた戦争の結果がけっきょく無数の多くの民衆を死に追いやったという事実を厳しく批判したかった」と話した。同氏は「原爆投下で死んだ主人公ゲンの父と兄弟など、漫画の80%は実際の体験を土台にした」とし、「日本の極右主義者らの非難を覚悟して描いたこの作品が韓国で良い反応を得ることを願う」と話した。