夢と宝物
- 2014年09月01日
- 日記
人生の半分を折り返しているだろうに実際に見たのは初めてだった。
写真は宿泊先の5階から撮影したもの。
チェックアウト当日の朝。
虹がすぐ目の前の海から伸びていた。
見たのは初めてだが「虹の付け根には夢が」「虹の付け根には宝物が」というのは何かで読んだ気がする…
ここ沖縄の海には亡き祖父の魂が眠っている。
玉砕という美化されたフレーズに操られながら国を死守することに無念はなかっただろうか。
故郷に残したまだ小さい子の成長を見届けることなく…
今の自分の年齢よりも若く国のために命を捧げた祖父が、自分の夢や故郷に残した宝物を奪われながらも唯一歴史にその名前を刻んだ慰霊碑「平和の礎」。
到着当日、初めて慰霊碑に参拝した。
知らなかったが沖縄戦で命を落とした人が国籍を問わず刻銘されていた。
戦争の犠牲者という礎があっての平和…
その平和があるから自分は夢を追うような生き方ができるのかと改めて深く考えさせられた。
24万人の中から祖父を探し、刻まれた名前に手を合わせ顔も知らない自分より若い祖父を想った。
チェックアウトの少し前。
見納めにビーチに出ると沖に雨のカーテンを伴って虹が再び現れた。
無念の涙か喜びの涙か、と只の気象現象に自分を想う子孫がいることに気付いてくれたのだろうか。